Eczema_Hospitalization_02
最大の誤解 ― 「食物アレルギーのせい」は逆だった
2026-05-02
講義の冒頭、こんな問いが出されました。
「Q:食物アレルギーのせいでアトピーになっている?」
答えは「逆」でした。
アトピーがアレルギーを増やしている
正しいメカニズムはこうです。
「アトピーがアレルギーを増やしている」
アトピーの皮膚はバリアが壊れています。その状態が続くと、外部の物質(食べ物のタンパク質、花粉、ダニなど)が皮膚から直接体内に入り込みやすくなります。免疫系がそれを「危険」と記憶してしまうのです。
結果として、食物アレルギー・花粉症・アレルギー性鼻炎・結膜炎・喘息といった症状が後から増えていく。アトピーがアレルギーを作り出していた、というわけです。
アトピー国際シンポジウムでも同様の結論が出ており、「治療不足が大半の原因」とされています。アトピーにはトリックがある、と講義では言われました。
湿疹は広がる
湿疹は放っておくと広がります。
皮膚のバリアが壊れた部分から細菌が入り込み、さらに周囲の皮膚を壊していく。血流に乗って別の場所に飛び火することもある。だから起きた炎症はできるだけ早く薬で止めることが重要とされていました。
では食事制限は意味がないのか
特定の食物アレルギーが検査で確認されている場合は、その食物を除去することは必要です。
ただし自己判断での過度な食事制限はNG。栄養バランスが崩れて別の問題を引き起こします。食事については別の記事で詳しく書きます。
食事より先にやるべきことは、まず「皮膚の炎症を止めること」。これが講義の結論でした。
「どうせ繰り返す」を覆す
講義では、波打つグラフ(悪化と寛解を繰り返す状態)から平坦なグラフ(安定してコントロールされている状態)へと変化する図が示されました。
目標は「アトピーをゼロにすること」ではなく、「季節的に少し荒れる程度」まで落ち着かせること。それは達成できる目標だ、というメッセージでした。
このブログの内容は2018年の入院時の講義をもとにしたものです。医療行為の推奨ではありません。症状や治療については必ず担当医の指示に従ってください。